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■日本のエネルギー・気候政策にパラダイム・シフトを!
2011年7月21日
(財)地球環境戦略研究機関(IGES)気候変動グループは、2011年7月26日~27日にパシフィコ横浜で開催される「持続可能なアジア太平洋に関する国際フォーラム(ISAP2011)」にて、次の3つの内容に関する発表を行ないます。

1.IGES-ISEP共同研究:脱原発シナリオの経済影響分析の発表
(財)地球環境戦略研究機関(IGES)と(NPO法人)環境エネルギー政策研究所(ISEP)は、経済協力開発機構(OECD)/国際エネルギー機関(IEA)がWorld Energy Outlookに用いているTIMESモデルを使って、各シナリオ間でのエネルギー需要が変わらないという前提のもと、IEAが福島原発事故前に作成した日本に関するレファレンスシナリオ、福島原発事故を踏まえての短期及び長期の脱原発・化石燃料依存シナリオ、脱原発・自然エネルギー普及シナリオの4つのシナリオの2050年までの具体的なエネルギー・ミックスの中身やトータル・コストなどの経済的影響を定量的に分析しました。下記のグラフは、各シナリオのトータル・コストの正味現在価値の算出結果を示しています。

その結果として、1)化石燃料価格上昇が想定される中、自然エネルギー普及シナリオの方が化石燃料依存シナリオよりもトータル・コストが低いという意味で経済合理的である、2)省エネ政策と自然エネルギー普及政策が導入されなければ、CO2 排出削減がすすまない。しかしながら、脱原発・自然エネルギー普及シナリオでは、自然エネルギー供給の割合が一定値を超える2040 年以降、レファレンス・シナリオに比べて排出削減量が増加する、などが分かりました。

※クリックして図を拡大


従って、2020年GHG25%排出削減(1990年比)などの目標を達成するためには、再生可能エネルギー全量固定価格買い取り制度(FIT)、排出量取引制度、炭素税、規制緩和などの省エネおよび自然エネルギー導入促進策が必要不可欠であることが明らかになりました。持続可能なアジア太平洋に関する国際フォーラム(ISAP2011)では、ISEPの飯田哲也所長とともに、より詳細な分析結果の紹介と研究ペーパーを公開いたします。

2.次期気候変動国際枠組み:葉山プロポーザルの発表
気候変動枠組条約(UNFCCC)のもとでの国際的な枠組みの強化が必要とされています。しかし、京都議定書第一約束期間(2008年?2012年)の終了が迫る中、様々な対立の構造の存在によって2013年以降の枠組み作りに関する合意形成は困難を極めています。現在行われている国際交渉の帰結としては、国際枠組みの形として、主に右の図に示したような4つのオプションあるいはシナリオが考えられます。

IGES気候変動グループは、国際枠組みの断片化につながるオプションCは環境十全性の観点から好ましくないという考えから、オプションB-2の強化を目的として、先進国と途上国の両方が妥協するオプション案である「葉山プロポーザル」を、2011年6月にボンで行われたUNFCCC準備会合のサイドイベントで発表しました。ISAPでは、この「葉山プロポーザル」の詳しい内容を紹介すると同時に、その政治的受容性などに関して議論いたします。

3.ポスト福島のエネルギー・環境政策に関するアンケート結果の発表
2011年7月16日に、IGESは日本と世界のステークホルダーに対して、福島原発事故後の日本のエネルギー・ミックス、原発の評価、温室効果ガス排出削減目標への影響、京都議定書第二約束期間交渉への影響、各国のエネルギー・気候政策への影響などについてインターネットを通して質問しました。これは、東日本大震災および福島原発事故を受けた今後の日本と世界各国のエネルギー政策および気候政策への示唆を読み取り、これからの持続可能な発展の道筋を検討するために役立てようと企画したもので、2011年7月19日時点で既に500人以上からの回答を得ました。ISAPでは、このアンケート調査の集計結果を発表し、その結果の解釈や帰結に関して議論いたします。
 
第3回持続可能なアジア太平洋に関する国際フォーラム(ISAP2011)
東日本大震災の教訓~Rio+20につなぐアジア太平洋からの新たな視点

New Asia-Pacific Perspectives towards Rio+20: Implications of the East Japan Disasters
日時 2011年7月26日(火)9時30分~17時30分
2011年7月27日(水)9時30分~18時00分
会場 パシフィコ横浜会議センター5F アクセスはこちら
神奈川県横浜市西区みなとみらい1-1-1
言語 日本語・英語(同時通訳)
参加費 無料
主催 (財)地球環境戦略研究機関(IGES)
国連大学高等研究所(UNU-IAS)
協力 国連アジア太平洋経済社会委員会(UNESCAP)、国連環境計画アジア太平洋地域事務所(UNEP/ROAP)、 アジア開発銀行(ADB)
定員 各日300名
詳細 ISAP2011ウェブページをご覧ください
お問合せ ISAP事務局 ((株)サイマルインターナショナル内)
Tel. 03-3524-3134
Fax. 03-3524-3135
E-mail
 

【本プレスリリースに係る問合わせ先】
IGES気候変動グループ・ディレクター:明日香寿川 (Jusen Asuka)
メールアドレス:cc-info@iges.or.jp
IGES経済と環境グループ, ディレクター:
小嶋 公史 (Satoshi Kojima)
IGES経済と環境グループ・主任研究員:アニンディヤ・バタチャリヤ(Anindya Bhattacharya)
Email: ee-info@iges.or.jp

IGES 広報担当:土井 恵美子
Email: iges@iges.or.jp
Tel: 046-855-3720

(財)地球環境戦略研究機関(IGES)
〒240-0115 神奈川県三浦郡葉山町上山口2108-11
Tel: 046-855-3720 / Fax: 046-855-3709
ホームページアドレス: http://www.iges.or.jp/

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