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■アジアにおける低炭素社会の可能性についてCOP15サイドイベントにおいて発表
2009年12月14日
財団法人地球環境戦略研究機関(IGES、神奈川県葉山町 理事長 浜中裕徳)は、デンマーク・コペンハーゲンでの国連気候変動枠組条約(UNFCCC)第15回締約国会議(COP15)及び京都議定書第5回締約国会合(CMP5)(12月7日~18日)において、(独)国立環境研究所(NIES)、全国地球温暖化防止活動推進センター (JCCCA)との共催で、12月10日にUNFCCC公式サイドイベント「低炭素アジア:ビジョンと行動」を開催しました。

本サイドイベントでは、地球温暖化防止の鍵を握る『アジアにおける低炭素型発展の可能性』をテーマに、各専門家の最新の見解に対して活発な議論が行われました。会場には200名を超える専門家、NGO、報道関係者等が参加し、今回のCOP期間中でも重要な議題のひとつとして取り上げられている同課題に対する関心の高さが示されました。

本サイドイベントにおいて、IGESより以下の発表を行いました。



COP15サイドイベント「低炭素アジア:ビジョンと行動」でのIGES発表要旨

日時
  2009年12月10日(木) 14:45-16:15
会場
  COP会場(ベラセンター)Room Halfdan Rasmussen




1. アジアにおけるCDMプロジェクトの特徴とクレジット供給見通しの予測

小圷一久IGES市場メカニズムプロジェクト・サブマネージャーより、アジアのCDMの現状に関する分析結果について報告した。
国連に登録されたCDMプロジェクトのうち85%以上がアジアのプロジェクトであり、アジアが世界のCDMの中心となっている。
アジアにおけるCDMプロジェクトの登録手続きが特に長期化する一方で、プロジェクトから発行されるクレジットの発行率は他の地域と比べて比較的高い。
この他、IGESがアジアで実施するCDMキャパシティ・ビルディング活動を通じて実際に経験したCDMの課題について報告するとともに、IGESの各種CDMデータベースを紹介した。

2. 次期枠組みに関する中国及びインドでの非公式政策対話から得られた重要なメッセージ

エリック・ザスマンIGES気候政策プロジェクト研究員より、本年、中国・北京(9月)及びインド・ニューデリー(10月)でIGESが実施した次期枠組みに関する非公式政策対話の議論から得られた重要なメッセージについて報告した。
低炭素社会を実現する政策オプションを特定するために、低炭素型発展モデルを都市レベルにおいて構築することが必要である。
主要アジア諸国は、国別の緩和行動(NAMAs)の一連の仕組みを次期枠組みの下での新たな約束の基礎として受け入れる可能性があるが、他方、排出量削減義務については受け入れないであろう。
アジアの途上国における計測・報告・検証可能(MRV)な緩和行動を実現するために、能力強化の面での支援が重要である。

3. 低炭素社会国際研究ネットワーク(LCS-RNet)の活動

西岡秀三IGES研究顧問より、G8環境大臣会合の合意により設立された、様々な研究機関や専門家の参加する低炭素社会国際研究ネットワーク(LCS-RNet)(事務局:IGES)の概要について紹介した。
低炭素社会に到達するためには、異なる分野間の知識を共有していくことが重要であり、LCS-RNetの活動においても分野間の横断的な意見交換を促進することが主要な目的のひとつとなっている。
世界各国の研究者が参加したLCS-RNetの第1回年次会合(2009年10月、イタリア・ボローニャ)では、低炭素社会実現に向けた重要な課題として、中長期目標、経済的側面、技術と公共政策の役割、及びライフスタイルの変更に焦点を当て議論が行われた。
2009年4月にシラクサで開催されたG8環境大臣会合の議長サマリーで、LCS-RNetからの定期的な報告が求められていることから、LCS-RNetには、G8のプロセスを介して国際的な政策形成プロセスへのインプットを行っていくことが期待されている。
 

【本件に関する問合せ先】

市場メカニズムプロジェクト 研究員: 弥富圭介
Email: iyadomi@iges.or.jp

IGES 広報担当:城戸めぐみ
Email: kido@iges.or.jp

(財)地球環境戦略研究機関(IGES)
〒240-0115 神奈川県三浦郡葉山町上山口2108-11
Tel: 046-855-3720 / Fax: 046-855-3709

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