Activities
UNFCCC SB32サイドイベント
CDMの改革に向けて
IGESは、気候変動枠組条約(UNFCCC)第32回補助機関会合(SB32)のサイドイベントとして、2010年6月10日に、「CDMの改革に向けて」(Towards CDM Reform)をドイツ・ボンにて開催しました。
日時
2010年6月10日 19:45-21:15
場所
ドイツ、ボン Solar, Ministry of Environment
主催
IGES
アジェンダ
アジェンダおよび発表資料はこちら
発言要旨
弥富圭介(IGES 市場メカニズムグループ研究員)
IGESのCDMプロジェクトデータベースに基づく2013年~2020年までのCDMクレジット供給予測を紹介した。5,500件以上のCDMプロジェクトがパイプライン上にあり、現在でも毎月80件以上のプロジェクトが増加していることから、2013~2020年の間に約190億トンのCDMクレジット供給ポテンシャルがあるとした。しかし長期化する煩雑なCDM手続き等の原因により、実際は96億トン程度に減少すると予測した。また、今後想定されうるシナリオに基づく供給予測を紹介し、うち現在クレジット供給の大部分を占める5カ国(中国、インド、ブラジル、韓国、メキシコ)が2013年以降もクレジット供給の大部分を占めることになると説明した。
小圷一久(IGES 市場メカニズムグループ サブディレクター)
現在のCDM登録プロセスをどのように改善すべきか、そのためにどのようなガイドラインが効果的であるかについてIGES再審査・却下データベースに基づき発表をした。2009年に登録申請をしたプロジェクトの50%が再審査の要請を受けており、そのうち67%が追加性に関する証明が不十分とされ、追加性に関する指摘のうち半分以上が投資分析に関していたことを示した。また、CDMの事前考慮に関するガイドラインは具体的な行動と数値指標が伴っているためその導入後に再審査実施件数が減ったが、投資分析に関するガイドラインは手法のみであるため再審査の実施件数が減っていないことを指摘した。より詳細な投資分析が必要であること、そして数値指標を伴うガイドラインが現在の遅れている CDM プロセスを短縮化することを指摘した。
大久保 望(IGES 市場メカニズムグループ研究員)
IGESの国別登録簿データベースに基づく2008年~2009年の京都ユニット移転の状況と、CDMの京都ユニット供給における位置付けについて発表を行った。先進国でのプロジェクトベースの市場メカニズムであるJI(共同実施)からのユニットの発行や移転はまだ進んでいないが、先進国間でAAUを取引するGIS(グリーン投資スキーム)下での移転が増えてきている状況を示した。CDMは途上国が参加する唯一のメカニズムという点で重要であり、クレジットの発行が滞る傾向にある現状が続くことで需要が下がるのを防ぐため、発行までの手続きの簡素化などの改革が必要だと説明した。
コナー・バリー(チームリード、CDM登録(登録発行ユニット)、持続可能な開発メカニズム、UNFCCC事務局)
CMP決定を受け、CDM理事会および事務局において実施されているCDM運営に関する効率改善措置について発表した。主な改善措置内容として、登録・発行・再審査手続きに関する最近の改訂を紹介した。また、CDMに関する異議の申し立て手続きやトップダウン方法論の開発、登録が10件以下の登録プロジェクトホスト国のCDMに対するローン支援について進捗状況を報告した。2009年10月から2010年4月における再審査要請率は下がっていることを指摘し、コンプリートネスチェック及び再審査要請後の手続きを簡素化することが当面の課題である点を強調した。
水野勇史(IGES 市場メカニズムグループ ディレクター)
IGESの市場メカニズムグループでは、同グループが実施するCDMキャパシティビルディング事業を通じて、CDMに対する確実性、予測性、客観性の重要性を認識しており、CDM理事会へ意見書を提出する等、以前より主張してきたことを紹介した。また、同グループが提案してきた特定プロジェクトに対する追加性証明の免除、デフォルト値の採用等は、現在のCDMルールに実際に反映されてきていることを強調した。最後に、IGESは引き続き現実的なルール改定につながる“改善”を提案していくと説明した。
全体議論
発表者への質問や参加者を交えた全体の議論では、IGESによるCDMの改革提案やUNFCCC事務局による改革に向けての取組について、詳細や課題が議論された。同イベントのモデレーターを務めた平石IGES理事からは、発表された提案及び取組が起こすのは小さな変化かもしれないがCDM全体に重要で大きな影響を及ぼしうることが強調された。
アジェンダ
Introduction of the event
 
Moderator: Mr. Takahiko Hiraishi, Senior Consultant, IGES
How many emission reduction credits will the CDM deliver?
 
Mr. Keisuke Iyadomi, Researcher, Market Mechanism Group, IGES 552KB
What guidelines would streamline the CDM registration process?
 
Mr. Kazuhisa Koakutsu, Sub-Director, Market Mechanism Group, IGES 398KB
Where does the CDM stand in the transfer of Kyoto units?
 
Ms. Nozomi Okubo, Researcher, Market Mechanism Group, IGES 91KB
Perspectives from UNFCCC Secretariat
 
Mr. Conor Barry
Lead, Organization and Stakeholder Development Unit, UNFCCC secretariat
Towards CDM reform
 
Dr. Yuji Mizuno, Director, Market Mechanism Group, IGES 110KB
Discussions
お問合せ:
財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)
気候変動領域市場メカニズムグループ
E-mail: cdm-info@iges.or.jp

ページの先頭へ戻る