持続可能な都市-北九州アーバンセンター: 概要

低炭素かつレジリエントな都市形成のための政策研究
インドネシア・スラバヤ市における低炭素化施策策定支援

インドネシア第2の都市スラバヤ市は、北九州市と環境姉妹都市を締結しており、これまで様々な環境分野の協力事業を実施してきました。本事業は、スラバヤ市における低炭素都市計画づくりと、その実施による温室効果ガス(GHG)排出削減量を測定・報告・検証(MRV)するための市職員のデータ管理能力強化及びそれに係る施策策定能力強化を目的としています。これにより、現地の環境課題の解決及び日本の温室効果ガス排出枠の取得も期待されています。

2014年12月9日 UNFCCC COP20 日本パビリオンイベント
インドネシア国スラバヤ市での低炭素化事業形成: 二国間クレジット制度(JCM)の活用と北九州市との都市間連携を通じて
2013年11月20日 平成25年度環境省 アジアの低炭素社会実現のためのJCM大規模案件形成可能性調査
スラバヤ市における低炭素都市計画策定支援事業 中間報告会
2013年11月16日 COP19 IGES 共催イベント
北九州市によるインドネシア・スラバヤ市の低炭素都市計画策定支援
2013年7月24日 ISAP2013分科会「アジアの低炭素社会実現のための都市間協力の可能性:
北九州市とインドネシア・スラバヤ市の事例を通じて」

自治体レベルの温室効果ガス排出削減のための能力強化

著しい都市化の進行に伴い環境破壊や気候変動への懸念が増え、アジアの多くの都市が、自主的にそれを理解し、また環境への影響緩和に取り組んでいます。取り組む際に重要な視点は温室効果ガス排出量の測定・報告・検証です。問題が定量的に明らかになれば、都市はその知見を環境改善のための低炭素都市計画に組み込むことができます。KUCでは、インドネシアのスラバヤ市、ベトナムのホーチミン市とタイのノンタブリ市とともにこの取組みを行っています。

2014年7月31日 ハイフォン市(ベトナム)における低炭素都市計画策定 のための技術協力
ハイフォン市温室効果ガス・インベントリ作成支援セミナーを開催

レジリエント都市政策

本研究は環境研究総合推進費を利用し、管理理論と開発政策方法(政策図表、指標など)に基づいた「レジリエントシティ」の概念の評価、地方分散型の「エネルギー自治」制度構成の解明、能力開発プログラムの開発、地域での合意形成手法の検証、レジリエンシーに関する評価方法を統合したレジリエントシティ政策モデルの確立、更に2011年の東北地方太平洋沖地震で影響を受けた地域及びその他アジア都市への寄与を目的としています。本研究はアジアの4都市(ノンタブリ、ホーチミン、セブ、上海)を対象とし、その回復力や対処能力に焦点を当て、既存のギャップを識別し、気候変動、エネルギーや災害リスク管理に関する政策提言を行います。


タイ都市での温室効果ガス排出削減のための能力強化

ピサヌローク市とノンタブリ市はタイ国の中規模の地方中核都市で、これまでの環境改善成果が評価され、国内外で多くの賞を受賞している環境先進都市といえます。現在、両市はこれまでの取組みをさらに深めるため、GHG排出のMRVが可能な低炭素型都市戦略づくりを進めています。KUCは両市のこの取組みを支援すべく、主要な都市セクター(廃棄物、上下水、エネルギー、交通等)の基礎データ収集及び既存の関連施策の評価を通じ、GHG排出削減施策策定を支援しています。これらの活動を通じ、自治体がデータを収集・評価する際に直面する困難や障害についても明らかになってきました。今後、このような支援を他都市に広げ、同様の取組みの自律的な発展を期待しています。


低炭素都市計画策定のための研修

KUCでは、アジア諸国・都市の気候変動緩和策を策定する部署の政府職員を対象に、NAMA(国の適切な緩和行動)策定能力向上を支援するためのJICA研修を実施しています。同研修は北九州市での開催という特色を活かし、北九州市の環境改善施策や緩和策を教材とするとともに、GHG排出量削減効果の定量化の計算やそれに必要なデータ管理の重要性を強調しています。この研修を通じ、低炭素化施策を一元的に集積し、それを研修で利用することにより参加者からのフィードバックを得、研修教材の一層の充実を図っています。

2014年9月8日-30日 JICA NAMA/MRV(低炭素都市計画策定)能力強化研修を北九州市で実施
2013年6月17日-7月5日 JICA委託研修事業「NAMA/MRV(低炭素都市計画策定)能力強化」コースを、北九州市で開催

低炭素都市計画策定のための研修教材の作成

KUCでは、北九州市の公害克服や環境改善、低炭素都市づくりや国際協力などの取組みや経験を発表資料や配布資料等の形で一元的に整理し、都市の環境改善や低炭素化のための教材としての集積を進めています。教材作成は、市の関連部署、大学、NGO、民間企業等との協力のもと進めています。研修教材は、実際にJICA研修で使用するなどして参加者からの意見をもとに改良し、また他都市の取組みやほかの先進事例と横断的に分析するなどして、これらの情報の充実を図り、これを通じ、低炭素化施策教材の情報発信基地としての確立を目指しています。

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資源の有効利用のための実践的な研究
マレーシア食品廃棄物管理戦略計画の策定支援

マレーシアでは有機廃棄物が固形廃棄物発生量の50%以上を占め、埋立処分場から発生する有機廃棄物由来のGH)排出量が、廃棄物部門の最大の排出源となっています。この有機廃棄物(特に食品廃棄物)の削減を目的に、マレーシアにおける食品廃棄物管理国家戦略計画策定のための二国間協力事業が、2010年12月に日本国環境省の支援により始まり、2013年3月に食品廃棄物管理国家戦略計画(草稿)をマレーシア国住宅地方自治省国家廃棄物管理部に提出しました。本事業では、国家廃棄物管理部に対し、食品廃棄物管理のための法規制の整備も支援しています。


ベトナム3R行動プログラム策定支援

ベトナム国天然資源環境省(MONRE)ベトナム環境総局(VEA)廃棄物管理・環境改善部(WENID)では、3R促進による廃棄物発生量の削減のため、関連政府機関のそれぞれの役割や責務について規定した3R行動プログラムを策定しています。本事業では、そのほかの国における3R行動計画に関する枠組や3Rに関する優良事例の情報を提供し、この3R行動プログラムの策定を支援しています。さらに、これを地方(省・都市)レベルでの実際の取組みに繋げるため、地方自治体向けの廃棄物管理・3R推進計画策定のためのガイドラインの作成も支援しています。また、ホーチミン市をモデル都市とし、同市と大阪市の都市間協力の下、同市の統合的固形廃棄物管理行動計画の策定も支援しています。


ケニア国ナイロビ市廃棄物管理能力向上プロジェクト

KUCは、北九州市、北九州国際技術協力協会(KITA)との協力の下、JICAのナイロビ市固形廃棄物管理業務に携わっています。本プロジェクトは2012年からの4年間、ナイロビ市の慢性的なごみ処理問題の改善を目的に、ナイロビ市役所職員の管理能力向上を図るものです。1年目の調査により、廃棄物収集に係る官民連携の必要性、廃棄物輸送能力の増強、市民レベルでのごみ分別の必要性及び市民意識の向上等の課題抽出を行い、2年目の具体的な実施内容に反映しています。


フィリピン・セブ市での住民レベルのコンポスト化事業

フィリピンの固形廃棄物管理法(R.A.9003)では、地方政府が3Rの概念を基にした統合的廃棄物管理計画を策定し、25%の廃棄物減量化を達成する目標を定めています。KUCでは、過去3年間で国の目標を上回る30%以上の廃棄物減量化に成功したフィリピン・セブ市と協力し、同市の成功要因を調査・分析するとともに、同様の取組みを周辺都市に広め、さらに国レベルの施策に反映すべく、ワークショップやセミナー等の開催を通じ、研究成果を広く発信しています。


大規模コンポスト化施設のビジネスモデル分析

近年、アジア各都市では、低価格・低技術(ローコスト・ローテク)で効果的に有機廃棄物を削減・資源化できるコンポスト化(堆肥化)の取組みに注目が集まっています。本研究は、アジア開発銀行(ADB)の資金を活用し、スリランカ、バングラデシュ、インド、タイ、インドネシア、中国の6ヶ国における実際の堆肥化事業を調査し、コンポスト化の適切な技術や導入機材、ビジネスとしての成立条件、行政による支援施策などを横断的に分析することにより、コンポスト化事業の成立条件を整理しています。


インドネシア・スラバヤ市における循環型廃棄物管理プロジェクト

本プロジェクトは、インドネシア・スラバヤ市の廃棄物量削減に向け、スーパーデポと呼ばれる廃棄物分別・中継センターを設立し、家庭系ごみの分別・再資源化を実証的に実施しています。スーパーデポは、北九州市の廃棄物処理事業者である(株)西原商事がJICA事業を通じて設置したもので、現地のウェイストピッカーを雇用して再利用可能な紙やプラスチック、さらに有機廃棄物を堆肥化用に分別し、約75%の廃棄物削減を目指しています。この施設は、2013年3月にスラバヤ市長及びインドネシア環境大臣臨席の下、正式に開所しました。


フィリピン・セブ市での廃プラリサイクル事業

フィリピンでは地域リサイクルセンター(MRF)における家庭ごみの分別が進み、廃プラの分別収集も進んでいますが、その処理・リサイクル手法は確立されておらず、せっかく収集した資源が有効に利用されていないという状況にあります。そこでKUCでは、セブ市において廃プラ資源化モデルの構築を目指し、北九州市の廃棄物処理事業者である㈱西原商事及び北九州市と協力し、新事業を提案しています。本事業では、セブ市における既存の廃プラ流通量や流通経路、関連施策等を調査し、廃プラ資源化の実証プロジェクトを実施し、自立的な廃プラリサイクルをシステムの構築を目指しています。


インドネシア・スラバヤ市での安全で低価格の水供給

本事業の目的は、インドネシア・スラバヤ市における安価で良質な飲料水の供給と生活排水処理施設の整備による生活環境の改善です。「市民が汚した水をきれいにすることが安全な飲み水を得ることに繋がる」という飲料水と汚水と地域の水循環を一体的に理解するための3点の活動を提案しています。具体的には、(1)水処理技術プロモーションとその普及、(2)飲料水ニーズ調査と適用水処理技術の特定、(3)住民主体の飲料水販売と汚水処理システム維持管理のしくみづくりなどの活動を実施します。

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ネットワーク: 他機関との連携
ASEAN 環境的に持続可能な都市(ESC)モデル都市プログラム

ASEAN環境的に持続可能な都市(ESC)モデル都市プログラムは、日・ASEAN統合基金(JAIF)の資金を利用し、ASEAN各国で環境的に持続可能な都市を形成するための自発的な取組みを促進しています。同プログラムでは、選定された都市の環境管理能力の向上を図る取s組みや都市間の有益な情報交換の仲介などの活動をしており、事務局を務めるKUCがその中心的な役割を果たしています。同プログラムではこれらの活動を通じ、ASEAN諸国でのモデル都市を選定し、その先進的な施策や取組みを普及することで、自治体主導による域内の持続可能な発展を支援しています。
ASEAN 環境的に持続可能な都市(ESC)モデル都市プログラム ウェブサイト

2014年5月29日 ASEAN「環境的に持続可能な都市」(ESC)モデル都市プログラム事業 (第2フェーズ)がスタート
2013年11月16日 COP19 IGES 共催イベント
ASEAN環境的に持続可能な都市(ESC)モデル都市プログラム

環境的に持続可能な都市(ESC)に関するハイレベルセミナー

環境的に持続可能な都市(ESC)に関するハイレベルセミナーは、東アジア首脳会議に参加する18ヶ国(ASEANの10ヶ国、日本、中国、韓国、豪州、ニュージーランド、インド、米国、ロシア)による域内でのESC構築に向けた取組みを促進するための会議で、KUCがその事務局を務めています。同セミナーは2010年3月開催の第1回会議から毎年開催され、域内の幅広い関係者間の情報交換や協力関係構築の場として機能しています。

2015年2月9-10日 第6回 環境的に持続可能な都市 ハイレベルセミナー
環境的に持続可能な都市(ESC)に関するハイレベルセミナー ウェブサイト




北九州(KitaQ)方式コンポスト事業ネットワーク

本ネットワークは、北九州方式によるコンポスト事業の実施を通して廃棄物削減に取り組む都市ネットワークです。北九州方式コンポスト事業とは、地域社会に根差した廃棄物管理/堆肥化システムであり、北九州市、KITA及びIGESが推進しています。同事業では、アジア諸都市における環境管理能力を高め、廃棄物削減目標を定めることにより埋め立てに回される廃棄物量を削減するとともに、ごみの分別収集及び家庭・コミュニティ、市場又は事業所等での堆肥化を導入することを目指しています。堆肥化については、北九州市のJパワーグループ・株式会社ジェイペックの高倉弘二氏による簡便な方法が利用されています。北九州方式によるコンポスト事業を活用して戦略的に廃棄物削減を達成しようというアジア地域の都市は、同ネットワークへの加入により、廃棄物削減の専門家へのアクセスや関連ワークショップ・セミナー等への出席が可能となります。2011年及び2012年には、北九州市で北九州方式コンポスト事業ネットワーク会合を開催して、参加都市の取組み進捗のレビュー及び互いの経験共有を行いました。
北九州(KitaQ)方式コンポスト事業ネットワーク ウェブサイト

2014年2月28日
-3月7日
北九州(KitaQ)方式コンポスト事業ネットワーク
廃棄物管理ワークショップを現地開催、都市廃棄物管理における堆肥化改善を提案(スリランカ)
2013年9月18日 環境教育副読本「生ごみコンポストってすごい!」(日本語・英語)を発刊

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北九州及び地域の関係者との連携事業
「OECDグリーンシティ・プログラム」関連調査研究

OECDが加盟国・地域におけるグリーン成長の促進を目指して開始したグリーンシティ・プログラムに、北九州市は、2011年7月、シカゴ、パリ及びストックホルムと並び選定されました。同プログラムでは環境負荷の低減、都市の魅力、雇用創出及びグリーン製品/サービスの提供などに係る政策の立案・実施の評価を行います。KUCは、北九州市及び他3都市についてOECD報告書をレビューするとともに、グリーン成長政策のアジア諸都市への展開について北九州市に対して政策提言を行っています。

2013年10月18日 さらなるグリーン成長に向けて:
「OECDグリーンシティ・プログラム北九州レポート発表記念会議」

ミャンマーにおける都市間連携

ミャンマーは都市化に伴う諸問題への対応と合わせ、持続可能な都市開発に重点を置いた国際協力を指向しています。このため、KUCは北九州市から委託を受け、(1)ミャンマーの社会経済状況、(2)都市環境管理及び持続可能な開発分野における都市間協力の可能性、について調査し、北九州市との連携パートナーとして適当なミャンマー都市を提言しました。また、ミャンマー政府関係者ほか、国際機関、専門家、NGO、企業等が一堂に会する環境分野における重要な会合「グリーン経済・グリーン成長に関するミャンマー・フォーラム(GEGG)」に2012年から参画しており、セッションへの参加を通して北九州市の経験を同国政策関係者にインプットしています。

2015年2月6日 グリーン経済/グリーン成長に関する第4回ミャンマー・フォーラム
「ASEANの環境モデル都市を目指して~マンダレー市と北九州市の廃棄物分野における 都市間協力の可能性」マンダレー分科会を開催
2015年2月6日 「グリーン・クリーン・マンダレー環境エッセイ・ コンテスト」表彰式に出席
2014年11月11-12日 マンダレー市・北九州市と廃棄物管理共同ワークショップを開催
2013年2月 ミャンマーにおける都市間連携可能性調査

九州工業大学と連携したジュニアサイエンススクール

KUCでは、国立大学法人九州工業大学(KIT)、株式会社ジェイペック若松環境研究所と協力し、小学生向けのコンポスト化体験授業(ジュニアサイエンススクール)を開催しています。本カリキュラムでは、体験型の調査や実験を通して、実体験に基づく科学を生徒達に教えています。授業では廃棄物の発生状況や管理体制についての学際的な視点を交え、学校でのコンポスト化活動を促し、実際の社会問題を解決する機会の提供を目指しています。本カリキュラムを通して、生徒達は社会の一員としての役割について自覚し、コンポスト作りを通して積極的に社会貢献する力を養うことが期待されます。

2014年11月15日 微生物の力で生ゴミを土に変えよう! ~ジュニア・サイエンス・スクールを開催~
2013年9月18日 環境教育副読本「生ごみコンポストってすごい!」(日本語・英語)を発刊
2013年8月24日 "五感で感じるごみ循環" ジュニア・サイエンス・スクール特別編
第3回
「野菜収穫としげん循環」を開催
2013年5月22日 "五感で感じるごみ循環" ジュニア・サイエンス・スクール特別編
第2回 「コンポストと野菜づくり」を開催
2013年5月15日 "五感で感じるごみ循環" ジュニア・サイエンス・スクール特別編
第1回 「家庭ごみをかんがえよう~有機ごみと土」を開催

その他の連携事業
2015年3月4日 アジア太平洋諸国の大臣等約70名が北九州市の環境政策を視察
2014年12月18-26日 日本・アジア青少年サイエンス交流事業(さくらサイエンスプラン)
マレーシア・プトラ大学から学生27名を受入れ、 環境モデル都市・北九州を体験
2014年7月24日 ISAP2014 国際フォーラム分科会
「アジアの都市の持続性を高めるために -理論から実践へ」を開催
2014年7月23日 ISAP2014 国際フォーラム分科会
「アジアでのレジリエント都市の構築:理論から実践へ」を横浜市で開催
2014年6月6日 JICA青年海外協力隊(環境教育)隊員候補者19名が北九州で研修
2013年12月7日 北九州市立大学主催シンポジウム
「水・資源循環リーダーの戦略的人材育成と今後の展望」 ~大学に期待する人材育成について語る
2013年11月13, 22日 中学生による職場体験実習
TV会議で北九州アーバンセンターをバーチャル体験
2013年10月21日 第6回アジア太平洋RCE地域会議開催記念
「持続可能なライフスタイルに関する国際シンポジウム~ESDの視点から~」に出展
2013年6月7-9日 「北九州サステナブル・デザイン国際会議 Share Asian Future!」大学生とコラボ
2013年5月29日 ウイリアム・グランビル, 国際持続可能開発研究所(IISD) 副所長兼最高執行責任者 視察
北九州市「環境未来都市」視察ツアー

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