• 気候変動とエネルギー / 持続可能な社会のための政策統合
          IGESサイドイベント Smart City Week 2013

    「アジアにおける低炭素都市形成セミナー」 

アジアにおける低炭素都市形成セミナー
本セミナーでは、アジア各国の都市や自治体の職員を招聘し、アジア地域が経済発展をしながら生活レベルを向上させ、低炭素で循環型、自然共生社会を達成する“蛙飛び型”(リープフロッグ)の成長にむけて、国際的な都市間協力体制の構築、各自治体における低炭素政策や経験の共有、我が国の優れた環境技術の紹介、二国間クレジット制度(JCM)案件形成事業や各種の支援制度について関係者間で共有することを目的として実施しました。

    • 発表資料
    •   Promotion of the Green City in Surabaya by Intercity Cooperation
      (都市間協力によるスラバヤでのグリーンシティ推進)
      本島直樹, 北九州市 環境国際戦略室 事業化支援担当課長
      PDF (1.2MB)
        Cooperation between Ho Chi Ming City & Osaka
      (ホーチミン市と大阪市の都市連携)
      ヌエン・ツルン・ヴィエット, ベトナム ホーチミン市 資源環境部 マネジャー
      PDF (2.9MB)
        ホーチミン・大阪市の都市連携について
      三原 眞, 公益財団法人 地球環境センター 事業部 企画調整課 課長
      PDF (602KB)
        Iskandar Malaysia: Towards Green Growth
      イスカンダル・マレーシア:グリーン成長に向けて
      ボイド・ディオニシウス・ジョマン, マレーシア スカンダル市開発庁 シニア・バイスプレジデント
      PDF (4.2MB)
        Low Carbon Transitions – Key Issues
      低炭素社会への移行―主要な課題
      マイムナ・モド・シャリフ, マレーシア スブランプライ市議会 市長
      PDF (845KB)
        Joint Crediting Mechanism in North Sumatra
      北スマトラと二国間オフセットクレジット制度
      ヒダヤティ・ワン, インドネシア 北スマトラ環境局長官
      PDF (2.5MB)
        The Low Carbon Model District in Da Nang City, Vietnam – Initial Findings
      ベトナムダナン市の低炭素モデル地区―最初の所見
      ヌエン・ティ・キム・ハ, ベトナム ダナン市気候変動及び海面上昇問題運営委員会
      PDF (987KB)
        Low Carbon in Yangon City
      ヤンゴン市の低炭素化
      サン・シュエ・ツン, ベトナム ヤンゴン都市開発委員会 市場部 部長
      PDF (2.4MB)
        Population: Increase – Water Demand : Increase
      人口増加⇒水需要の増加
      ノラビン・マ, カンボジア プノンペン水道供給局  浄水及び給水部 課長
      PDF (2.1MB)
        JICA’s Holistic Approach to Low Carbon City (LCC)
      低炭素開発推進の包括的支援アプローチ
      森 尚樹, 独立行政法人国際協力機構(JICA) 地球環境部 気候変動対策室 室長
      PDF (169KB)
        Greenhouse Gas Inventories – The foundation for low-carbon cities
      温室効果ガスインベントリー低炭素都市の礎
      ウイー・キーン・フォン, 世界資源研究所 シニアアソシエイト
      PDF (2.8MB)
サマリー
1. 主催者挨拶

白石順一 環境省 地球環境審議官都市からのGHG排出量は世界全体の75%に相当するなかで、環境省では、ICA、ADBと協力をしながら二国間クレジット制度(JCM)を活用し、アジアにおける都市の低炭素化を促す支援する旨を説明。本日の登壇者は先進的な都市間連携を行う自治体の担当者であることが紹介された。

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2. スラバヤ市・北九州市の都市連携について

トリ・リスマハリニ インドネシア スラバヤ市長 北九州市との最初の協力事業として、高倉氏考案の家庭におけるコンポスティング(“高倉バスケット”)、排水の処理の事例を説明した。その結果、スラバヤ市にておいて人口が増加しているのにも拘らず、廃棄物の量は減少しており、今後は北九州市と協力して、スラバヤ市のマスタープランを共同で策定するとした。

本島直樹 北九州市 環境国際戦略室 事業化支援担当課長北九州市は2010年にアジア低炭素センターを設立した。「オーダーメイド方式による都市(街)輸出」や人材育成を行っている。エネルギーマネジメント、廃棄物処理(リサイクル)を中心にとして技術輸出を支援している。スラバヤ市とは2003年から連携を開始し、2011年に戦略的環境パートナーシップ、2012年に環境姉妹都市を締結し密に協力していると説明された。

  • アジアにおける低炭素都市形成セミナー
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3. ホーチミン市・大阪市の都市連携について

ヌエン・ツルン・ヴィエット ベトナム ホーチミン市 資源環境部 マネジャー 大阪市とは1995年にパートナーシップを締結し、2009年に廃棄物管理で協力する覚書を締結した。現在は固形廃棄物の総合管理システム(焼却炉、廃棄物発電など)の導入を検討しており、住民や職員に対する廃棄物分別に関する普及啓発活動を行っている。今後は、エネルギー監査、街灯のLED化など省エネやCNGバスの導入などの交通セクター等の案件も検討している。

三原眞課長 (公財)地球環境センター 事業部 企画調整課 課長 大阪市はホーチミン市と廃棄物分野、都市鉄道分野、上水道分野、下水道分野について協力関係を築き、技術調査、政策対話、研修員の受け入れ等を実施してきており、ビジネスパートナーとして20年の歴史がある。今後は、両都市の部局横断型の連携、実現可能調査、低炭素都市マスタープラン、低炭素プロジェクトを促す資金メカニズムについて検討している。

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4. イスカンダルの多都市間連携について

ボイド・ディオニシウス・ジョマン マレーシア スカンダル市開発庁 シニア・バイスプレジデント イスカンダルでは持続可能な国際都市づくりとして、グリーン経済、グリーンコミュニティ、グリーン環境の3つのコンセプトを軸において、低炭素計画を取り組んでいる。2025年までにBAUから29%のGHG 削減が見込まれる。

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5. パネルディスカッション

マイムナ・モド・シャリフ マレーシア スブランプライ市議会 市長 スブランプライ市では、廃棄物処理技術及び管理費用の不足、ごみの減量、分別の普及啓発が課題である。これらの問題を解決するため、川崎市と連携し、廃棄物からのエネルギー利用を検討している。

ビダヤティ・ワン  インドネシア 北スマトラ環境局長官 北スマトラ市では、廃棄物、水処理の生態系に関する影響が大きな課題である。JCMではパームオイル工場におけるGHG削減活動に大きなポテンシャルがある。

ヌエン・ティ・キム・ハ  ベトナム ダナン市気候変動及び海面上昇問題運営委員会 現在取り組んでいる活動は、ダナン市における排出量を把握し、将来的に削減目標を設定する。低炭素発展に向けて、電動バイク、バス、交通などのプロジェクトを計画中。

サン・シュエ・ツン マレーシア ヤンゴン都市開発委員会 市場部 部長 ヤンゴン市の廃棄物処理場の現状について説明。普及啓発活動を通して3Rの促進を行っている。

ノラビン・マ カンボジア プノンペン水道供給局浄水及び給水部 課長 人口増加に対応するためプノンペン市の水道の供給網を拡大する必要がある。それに伴うエネルギー消費量の増加に対して配水ポンプなどの省エネが今後一層重要となる。

森尚樹 (独法)国際協力機構(JICA) 地球環境部 気候変動対策室 室長 JICAのプロジェクトの方針として、①継続的な運営を目指したプロジェクトの包括的支援、②都市間協力、③民間へ投資・融資を活用したプロジェクトを目指している。行政、市民、企業の協力体制が重要となる。ODAはビジネス展開の呼び水と位置づけられ、継続的にプロジェクトを拡大するには、さらなる民間からの資金が必要である。特に、資金を提供する銀行の協力や資金を受け取る側の投資環境の整備が求められる。また、資金の運用の透明性、公平性、現地の金融機関の資金の活用も重要となる。

ウィー・キン・フォン 世界資源研究所 シニアアソシエイト 都市におけるインベントリ構築MRVプロセスが非常に重要。構築時の課題として、数値の不一致、不明瞭な境界、データの不完全性・不透明性である。今後の取組として、インベントリに対する市民の意識の向上、インベントリを構築する能力向上、データ取得可能性の調査を行う。WRIが行う支援としては、排出量を自動計算するエクセルの提供、ウェビナーの提供、データ取得時のコモンフォーマットの提供を行っている。また、今後の削減行動を促進するために野心的な削減目標や南南協力も必要となる。

マイムナ・モド・シャリフ マレーシア スブランプライ市議会 市長 地域コミュニティにごみを削減する必要性の普及啓発が必要である。また、データの取得を目的として、廃棄物量の文書化を行っている。

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6. 質疑応答

質疑応答では、プロジェクトを進める際の具体的な行動や、財政的支援についてパネリストから質問が寄せられ、各講演者が具体的な施策を紹介した。また、途上国においてGHG排出削減を取り組めば、大気、水質汚染の改善などコベネフィットが得られることが強調された。一方で、GHG排出削減は従来の環境問題と異なり、削減量を正確に定量化(MRV)する必要があり、インベントリなどの新たな知見の必要性が指摘された。これらの活動を支援するためにJCMを通じて、人材育成、民間部門からの参加促進、投資リスクの逓減など幅広い協力を伴いながら支援をすることが強調された。

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