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■生態系と生物多様性の経済学(TEEB)のD2報告書が世界同時リリース
(財)地球環境戦略研究機関(IGES)
2010年9月9日
※2010年9月13日付訂正

"生物多様性版スターン・レビュー"と称される「生態系と生物多様性の経済学(TEEB*1)」の地方行政担当者向け報告書(D2)が2010年9月9日(日本時間午前9時)に公表されました。TEEB報告書は、経済学的な観点から生物多様性の喪失について世界レベルで研究された成果をとりまとめたもので、全体で5部構成2となり、今回発表されるD2はそのうちの一つです。

IGESでは、環境省が行う「環境経済の政策研究」3の一環として、TEEB報告書が社会経済に与える影響や求められる政策、さらには今後の展開等に関して、TEEB事務局と協力して国内での情報普及に努めるとともに、特にTEEB D2においては、D2統括者と協力しつつ国内の事例調査を実施する等、報告書の作成に貢献してきました。

TEEB D2では、地方自治体が世界全体で数兆ドル規模の生態系サービスがもたらす価値を理解し、例えば、安全な水確保のための水源流域保全にかかるコストの水道料金への課金等、地方政策に反映させることで、費用対効果の高い政策実施による歳出削減や地域経済の活性化に貢献すると提言しています。

こうした生態系サービスを活用した成功事例として、TEEB D2報告書には、日本で実施されているコウノトリ(兵庫県豊岡市)の保護のための水田生物多様性の保全と持続的な管理の事例、名古屋市の藤前干潟の保全の事例、等が盛り込まれています。また、同時に発表されたオンライン・ケース集には、トキ(新潟県佐渡市)、マガン(宮城県大崎市)を含む日本の事例が掲載されています。

10月に名古屋で開催される生物多様性条約第10回締約国会議(CBDCOP10)では、TEEB最終報告書が公表される予定です。COP10では同報告書が各国の対応方針や新たに採択される「生物多様性2020年目標」等の決定事項に大きな影響を与えることが予想され、その内容については世界中から注目を集めています。 なお、COP10での交渉の進展に寄与するため、COP10において、IGESはTEEBとの共催で一連の報告書に関するサイドイベントの開催を予定しています。

注1: TEEB=The Economics of Ecosystems and Biodiversity
注2: TEEB報告の構成
    D0:理論編(科学的・経済的な根拠、政策コスト、何もしない場合のコスト等を提示)
D1:政策決定者向け
D2:地方行政担当者向け
D3:事業者向け
D4:市民、消費者向け
注3: IGES、名古屋大学エコトピア科学研究所(林希一郎教授)、京都大学(一方井誠治教授)等が参加

参考資料
 
参考資料1.
TEEB発表プレスリリース(英文) 33KB
 
参考資料2.
TEEB D2 要旨(英文) 658KB
 
参考資料3.
TEEB概要 103KB


■本プレスリリースに関する問合わせ先:■

財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)
〒240-0115
神奈川県三浦郡葉山町上山口2108-11

●IGESプログラムマネージメントオフィス
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電話: 03-3595-1081

●IGES本部広報担当: 城戸めぐみ 
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